響きがかっこいい単語、今回のテーマはスーパーローテーション!
口にするとリズミカルで気持ちいい単語ですが言葉の意味自体は破壊力抜群です。
「スーパーローテーション」のことば診断
当サイトでは、響きがかっこよく、知的好奇心をくすぐる珠玉の単語を厳選して、中学生から大人までわかりやすく紹介しています。
今回のテーマ「スーパーローテーション」について、「身近さ」「レア度」「難解度」をそれぞれ診断してみました!
身近さ:1.0(どれくらい身近な世界の話か)
宇宙や天文学に興味がある人ならもしかしたら知っているかもしれませんが、日常生活で意識することは皆無です。
レア度:5.0(日常生活での遭遇頻度)
ニュースや科学番組で取り上げられることは稀で、一般会話に登場することはほとんどない専門用語です。
天文学や惑星科学の中でもかなりマニアックな領域と言えます。
難解度:2.0(言葉の意味理解の難易度)
現象自体はシンプルなので理解するのは難しくはありません。
スーパーローテーションとは
スーパーローテーションの定義は「惑星の大気がその惑星自体の自転速度を凌駕するほどの速さで回転する現象」です。
わかりやすく地球で例えてみましょう。地球の自転速度は時速約1,670kmです(改めてみるととんでもない速度ですよね)。
この速度を超える風が地球上で吹くことはほとんどあり得ません。台風やハリケーンでもせいぜい時速300km(秒速83.3m)程度です。世界の観測史上で最大の瞬間風速は時速372km(秒速103m)とかです。
つまり、地球上ではスーパーローテーションが観測されることはあり得ないといえるでしょう。
しかし、太陽系の近所の星を見てみると、意外なほど近くにスーパーローテーションが常に発生しているとんでもない気候条件の惑星があるんです。

凄まじすぎる金星の環境
地球のお隣りさんである金星について、みなさんはどのくらい知っているでしょうか??
大きさも地球に近く、親近感を覚えている人もいそうですが、金星の環境は我々の常識の通用しない恐ろしいものなんです。
まず、地表の温度は400~500℃にもなります。これは太陽系で最も太陽に近い水星よりも高くなっています。
金星は大気のほとんどが二酸化炭素なので、温室効果により気温が高くなっているそうです。
そして地表の気圧は92気圧にもなり、地球で言うと水深920メートルの圧力に相当します。人間など一撃で木っ端微塵です。
そして、空は濃硫酸の分厚い雲で覆われており、雨として硫酸が降り注いできます。(ただし気温が高すぎて地表に落ちるまでに蒸発します)
仮にこの硫酸の雨を浴びてしまうと肌は瞬時に化学やけどを起こしてひどくただれてしまいます。
こうした過酷な環境により、金星はNASAですら探査機を送ることが難しく、わかっていないことがたくさんあるんです。
そんな過酷すぎる環境の金星の極めつけとも言えるのがスーパーローテーションです。
とどめのスーパーローテーション
冒頭にも書いた通り、スーパーローテーションは「惑星の大気がその惑星自体の自転速度を凌駕するほどの速さで回転する現象」を指します。
スーパーローテーションが観測できる惑星として代表的なのが金星で、金星の上空ではほぼすべての領域で常時秒速100メートルを超える暴風が吹き荒れています。時速にすると360km以上です。
地球上でも台風やハリケーンで最大瞬間風速がこれに近い速度になることがありますが、金星のスーパーローテーションは常時吹き荒れています。
それに加えて前述のとおり気温は500度、92気圧、硫酸の雨です。人間など近づくことさえ出来ません。
まとめ
身近な惑星である金星だが、環境はあまりにも過酷でとても人類が生活できる様な環境ではありません。
気温、気圧、大気全てで生物を寄せつけない要素を持っていながら極めつけのスーパーローテーション。
宇宙開発において火星移住計画という言葉はしばしば聞くが、反対側のお隣さんである金星移住計画という言葉は全く聞かないのも納得ですね。



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