響きがかっこいい単語、今回のテーマはフィルターバブル!
私たちが普段使っているインターネットやSNSに深く関わる現象の名前です。
知らず知らずのうちに、私たちが目にする情報が限定され、視野が狭くなってしまう。そんな現代社会の問題を表現した言葉がフィルターバブルです。
今回はそんなフィルターバブルの仕組みや私たちへの影響、似ている言葉として挙げられるエコーチェンバー現象との違いついて、わかりやすく解説していきます!
「フィルターバブル」のことば診断
当サイトでは、響きがかっこよく、知的好奇心をくすぐる珠玉の単語を厳選して紹介しています。
今回はネット社会において特に注目される言葉「フィルターバブル」について、「身近さ」「レア度」「難解度」をそれぞれ診断してみました!
身近さ:5.0(どれくらい身近な世界の話か)
検索エンジンやSNSなど、私たちが毎日使っているサービスの中で起こる現象です。意識していないだけで、ほとんどの人がこのフィルターバブルの影響を受けています。
レア度:2.5(日常生活での遭遇頻度)
情報リテラシーやネット社会の課題、SNSとの付き合い方について語る場で時々登場する単語です。一般的な日常会話ではあまり使われませんが、メディアや教育関係の話題では比較的見かけます。
最近では「エコーチェンバー現象」と共に注目度が高まり、耳にする機会も増えてきました。
難解度:3.0(言葉の意味理解の難易度)
「自分に最適化された情報だけが届くようになり、他の意見や情報が見えにくくなる現象」という意味を理解すれば、それほど難解ではありません。
フィルターバブルって何?
フィルターバブル(filter bubble)とは、インターネット上で私たちが目にする情報が、検索サイトやSNSの仕組み(=アルゴリズム)によって、自動的に選ばれて表示されることで、気づかないうちに似たような情報ばかりを見るようになってしまう現象です。
この言葉は、2011年にアメリカのインターネット活動家イーライ・パリサーが著書「The Filter Bubble(放題: 閉じこもるインターネット)」の中で初めて使用しました。
まるで自分の周りの情報があらかじめフィルター(選別)され、まるで泡(バブル)の中にいるように、外の世界が見えにくくなってしまうことから、この名前がつけられました。
具体的には、GoogleやYahoo!などの検索エンジン、FacebookやTwitterなどのSNS、YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスが、私たちの過去の検索履歴や閲覧履歴、「いいね」の傾向などを分析して、「この人が興味を持ちそうな情報」を優先的に表示する仕組みが原因となっています。
たとえば、普段からスポーツ関連の記事をよく読む人には、検索結果やニュースフィードにスポーツの情報が多く表示されるようになります。一方で、政治や経済のニュースは表示されにくくなるかもしれません。
これが続くと、その人にとって世界はまるで政治よりもスポーツのほうが注目を集めていると認識されてしまう可能性があるんです。
フィルターバブルの具体例
フィルターバブルは私たちの日常生活の様々な場面で起こっています。
検索結果の違い 同じキーワードで検索しても、人によって表示される結果が違うことがあります。過去の検索履歴や現在地、使用デバイスなどの情報をもとに、検索エンジンが「この人にとって最適」と判断した結果が表示されるためです。
SNSのタイムライン FacebookやTwitterのタイムラインも、あなたがよく「いいね」やコメントをする投稿と似た内容が優先的に表示されます。
好きなタレントの情報ばかり表示されたり、自分が信じるインフルエンサーを肯定する投稿ばかりが表示され、真実が見えなくなってしまう可能性があります。
動画の推薦機能 YouTubeの「あなたへのおすすめ」やNetflixの「あなたにおすすめの作品」も、過去の視聴履歴をもとに似たジャンルの動画や映画が推薦されます。
海外ドラマばかり見ていると、おすすめ作品リストが海外ドラマに埋め尽くされ、国内作品があまり表示されなくなります。こうなると「今の世の中は海外ドラマが一番人気なんだな」という勘違いが発生してしまう可能性があります。
フィルターバブルの問題点
一見便利な面もありそうなフィルターバブルですが、フィルターバブルによって深刻な問題が起こる可能性があります。
まず、情報の偏りが挙げられます。自分の興味や考えに合った情報ばかりを見ていると、世界に対する理解が偏ってしまう可能性があるんです。
例えば、特定の政治的立場の意見ばかりを目にしていると、自分の意見の問題点を知ることが出来ません。
ろくに反対意見も見ず、自分の考えが正しいと思い込んだまま同じ意見ばかり見ていると、思想が極端になっていき、いつしかおかしな事を主張する過激な活動家になってしまう可能性もあるんです。(実際SNSにはそういった人が大量にいます)
新しい発見の機会の減少も問題です。アルゴリズムは過去のデータをもとに予測するため、これまで興味を示さなかった分野の情報は表示されにくくなります。
本来なら新しい趣味や興味深い分野に出会えたかもしれない機会を失ってしまうのです。
さらに深刻なのは、社会の分断です。異なる価値観や立場の人々が、それぞれ違う方向の思想を強めていくと、どんどん溝が深まっていき、社会が分断されてしまう可能性があるんです。
フィルターバブルに対処する方法
フィルターバブルはWebサービスの運営企業がシステムに組み込んだアルゴリズムによって起こされる現象なので、完全に避けることは難しいですが、意識することである程度の対処は可能です!
SNSではフォロー対象を見直すことが大切です。自分とは異なる意見を持つ人や、普段とは違う分野の情報を発信するアカウントをフォローしてみましょう。
自分と反対意見の人に触れるなんて嫌だと感じる人がほとんどだと思いますが、フィルターバブルによってエコーチェンバー(後述)に陥るのも危険なんです。
また、推薦機能に頼りすぎないことも重要です。YouTubeの「あなたへのおすすめ」だけでなく、「急上昇」や「トレンド」といった他のカテゴリーもチェックしてみてください。
最も大切なのは、「自分が見ている情報は選別されているかもしれない」と意識することです。この意識があるだけで、情報に対する見方が変わってくるはずです。
エコーチェンバー現象との違い
フィルターバブルと似た現象にエコーチェンバー現象があります。この2つは混同されることが多いのですが、実は微妙な違いがあります。
エコーチェンバー現象についてはこちらの記事でも詳しく説明しているので、気になる方はぜひ読んでみてください!
フィルターバブルは、主にアルゴリズムによって情報が自動的に選別される現象を指します。私たちが意図していなくても、システム側が勝手に情報をフィルタリングしてしまうのが特徴です。
一方、エコーチェンバー現象は、似た考えを持つ人々が集まるコミュニティの中で、同じような意見ばかりが飛び交い、まるで音が反響(エコー)するように同じ考えが強化されいく現象を指します。
もっと短く書くと、
フィルターバブルは情報が勝手に選別されてしまう現象。
エコーチェンバーはコミュニティの中で特定の思想が強まっていく現象。
ということになります。
つまり、フィルターバブルによって特定の思想の情報ばかり目にするようになってしまった人が集まり、互いにSNSなどで情報を発信することにエコーチェンバー現象が発生してしまうということになるんです。
※エコーチェンバー現象の発生の原因がフィルターバブルだけというわけではありません!
まとめ
今回は響きがかっこいい単語としてフィルターバブルについて紹介しました。
フィルターバブルは便利なインターネットサービスの副作用として生まれた現象で、私たちの情報収集を効率化してくれる一方で、世界に対する理解を狭めてしまう可能性があります。
特に気をつけたいのは、フィルターバブルに影響されていることに気づかないと、エコーチェンバー現象につながって、さらに視野が狭くなってしまう危険性があることです。
大切なのは、この現象を理解し、意識的に多様な情報に触れるよう心がけることです。完全に避けることは難しくても、知っているのと知らないのとでは大きな違いがあります。
情報があふれる現代社会だからこそ、私たち一人ひとりが情報リテラシーを身につけ、より豊かで多様な世界を見つめていきたいですね!
よかったらエコーチェンバー現象の記事もチェックしてみてください!



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