アグボグブロシーとは?デジタル文明の代償、現代社会に蝕まれる大地

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響きがかっこいい単語、今回のテーマはアグボグブロシー

大抵の人は聞いたこともない言葉だと思いますが、アグボグブロシーはアフリカ西部にあるガーナ共和国の地名です。

スマートフォンやパソコン、テレビ。私たちの生活を便利にしてくれるこうした電子機器の終着点が、このアグボグブロシーなのです。

この場所の実態を知ったら、あなたの電子機器への見方が変わるかもしれません。

別名「電子ゴミの墓場」とも呼ばれるこの場所、なぜ問題視されているのか、そして私たちにできることは何かまで、わかりやすく解説していきます。

「アグボグブロシー」のことば診断

当サイトでは、響きがかっこよく、知的好奇心をくすぐる珠玉の単語を厳選して、中学生から大人までわかりやすく紹介しています。

今回のテーマ「アグボグブロシー」について、「身近さ」「レア度」「難解度」をそれぞれ診断してみました!

身近さ:1.5(どれくらい身近な世界の話か)

1.5

ほとんどの人にとって、名前すら聞いたことがない土地かもしれません。

ただし、私たちが使い終わったパソコンや電子機器が海を越えてこの場所にたどり着いている可能性があると思うと、無関係とも言い切れません。

レア度:5.0(日常生活での遭遇頻度)

5.0

日常会話やニュースでこの地名を耳にすることはほぼありません。

「電子ゴミの墓場」として海外メディアに取り上げられることもありますが、日本では特に認知度の低い言葉だと思います。

難解度:2.0(言葉の意味理解の難易度)

2.0

地名なので難しいことはありませんが、その背景には国際的な電子廃棄物の流通問題や環境汚染、労働問題など複雑な社会課題が絡んでいます。

アグボグブロシーとは?

アグボグブロシーは、西アフリカの国ガーナの首都アクラにある町の一角の名前です。オダウ川という川に面した地域です。世界最大の電子機器の処理場として知られています。

この地域には約80,000人が住んでおり、そのほとんどが電子ゴミの処理に関わっています。

多くの人々が乱雑に投棄された家電製品の残骸などをあさって生計を立てています。子どもたちまでが、有害な電子ゴミの中から金属を取り出す作業に従事しているのが現実です。

アグボグブロシーの地で低賃金で働いているガーナの人々

金属を回収するために回路基板や電線を探し歩く人々の姿は、現代社会の歪みを象徴する光景と言えるでしょう。

アグボグブロシーの問題点

アグボグブロシーが抱える最大の問題は、人と環境の両方に深刻な負荷を与えていることです。

アグボグブロシーには世界中からE-wasteと呼ばれる使い終わった電子機器のゴミが大量に集まってきます。

パソコン、テレビ、スマホ、プリンターなど、私たちの生活に身近な製品ばかりです。

本来なら高度な設備で安全に分解・処理すべきこれらの機器が、アグボグブロシーでは屋外で燃やされながら手作業で解体されています。

たとえば、金属を取り出すためにプラスチック部分を直接火であぶる。このときに出る煙には、有毒な化学物質や重金属が含まれており、作業している人々が長時間それを吸い込むことで、呼吸器系や神経に障害をもたらす恐れがあります。

アグボグブロシーで銅を取り出すために電子機器のワイヤーを燃やしている若い男性たち Wikimedia Commons

中には10代の若者や子どもたちも働いており、学校に通えず、将来の健康まで奪われるケースも少なくありません。

さらに、燃やされた灰や金属の残骸はそのまま地面に放置され、土壌や川を汚染します。雨が降れば有害物質が流れ出し、周囲の環境にも広がっていきます。結果として、アグボグブロシー周辺は農業や水の利用にも適さない“死んだ土地”になりつつあります。

アグボグブロシーで働く人々は金銭的な余裕がない人も多く、金属片や有害物質に汚染された地面を裸足で歩いている人もいます。

このように、アグボグブロシーはただのごみ捨て場ではなく、命と自然がじわじわと蝕まれている現場なのです。

しかもこの状況は、単に現地の問題にとどまらず、私たち先進国の消費行動や処分のあり方と深くつながっています。

つまり、私達日本人が廃棄した電子機器もアグボグブロシーに廃棄されている可能性もあるということです。

私たちにできること

では、アグボグブロシーの問題に対して、私たちはなにか出来ることはあるのでしょうか?

個人の力で出来ることは少ないですが、被害を少しでも少なくすることは出来るはずです。

まずできるのは、電子機器の「正しい処分」です。

  • 家電量販店のリサイクルサービスを利用する
  • 市町村のルールに従って廃棄する
  • リユース団体やNPOに寄付する

これらの行動により、不正に廃棄される電子機器を減らすことが出来るかもしれません。

そしてもうひとつ。私たちが持つ「買い替え」の意識を見直すことでも廃棄される電子機器を減らすことは出来ます。

  • すぐに新製品に飛びつかず、長く使う意識をもつ
  • 壊れても修理できるかどうかを検討する
  • 不要な電子機器は持たない

このような選択が、アグボグブロシーのような犠牲をこれ以上生まないための第一歩になるかもしれません。

まとめ

今回は「アグボグブロシー」という、現代社会の闇といえることばについて紹介しました。

廃棄された電子機器の行方をたどると、労働、健康、環境、そして社会の不平等といった多くの歪みが絡んでいることがわかります。

アグボグブロシーは「誰かが見ないふりをしてきたもの」が積み重なった場所なのです。

便利な道具の裏側に、誰かの苦しみが隠れていないか・・・。個人で出来ることは少ないですが、身の回りの電子機器の扱いについて見つめ直してみてもいいかもしれません。

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