ヒルベルトの23の問題とは?数学の方向性を決定づけた未解決問題郡

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ヒルベルトの23の問題とは? 20世紀の数学を動かした難問

響きがかっこいい単語、今回のテーマはヒルベルトの23の問題

なんだかアカデミックな知的好奇心がくすぐられるような、ワクワクする響きを持つ言葉ですね。

ヒルベルトの23の問題は、今から100年以上も前、20世紀が始まったばかりの頃にドイツの数学者が発表した、数学の未来をかけた23の難問のことです。

これらの問題は、当時の数学者たちを大いに悩ませ、そしてその後の数学の歴史を大きく動かしました。

今回は、そんな「ヒルベルトの23の問題」について、それが何なのか、そしてどんな問題がその中に含まれているのか、わかりやすく解説していきます。

なお、ヒルベルトの23の問題の一つ、クロネッカーの青春の夢はそれ単体でもかっこいい単語として、こちらの記事で紹介しています。

「ヒルベルトの23の問題」のことば診断

当サイトでは、響きがかっこよく、知的好奇心をくすぐる珠玉の単語を厳選して紹介しています。

今回のテーマ「ヒルベルトの23の問題」について、「身近さ」「レア度」「難解度」をそれぞれ診断してみました!

身近さ:1.0(どれくらい身近な世界の話か)

1.0

数学や科学に興味のある人でも、この言葉を日常で使うことはまずありません。私たちの生活からはかけ離れた、アカデミックな世界の言葉です。

レア度:4.5(日常生活での遭遇頻度)

4.5

日常会話でこの言葉に出くわすことは、ほとんどないでしょう。大学の講義や専門書などでしか見かけない、非常にレアな言葉です。

難解度:4.5(言葉の意味理解の難易度)

4.5

「数学者ヒルベルトが国際会議で提示した未解決問題のリストである」という話だけであれば難しい話ではないですが、問題の内容を理解するのは一般の人にはかなり難しいでしょう。

ヒルベルトって何者?

「ヒルベルトの23の問題」という言葉の生みの親であるダフィット・ヒルベルト(David Hilbert: 1862~1943年)は、20世紀初頭のドイツを代表する偉大な数学者です。

彼は、数学のさまざまな分野で、革新的な功績を残しました。当時の数学界では、それぞれの分野が孤立しがちな状況でしたが、ヒルベルトは数学全体を一つの統一された体系として捉えようとしました。

そして、1900年にパリで開かれた国際数学者会議で、彼はこれから先の数学者が取り組むべき問題として未解決の23の問題を発表しました。

これらの問題は、当時の数学界の課題を網羅するもので、その後の100年間、数学者たちにとっての羅針盤となりました。

23の問題のうち、有名なのはどんな問題?

ヒルベルトが発表した23の問題は、数学のさまざまな分野にまたがっています。そのすべてを理解するのは難しいですが、その中から特に有名なものをいくつかピックアップして紹介します。

第1問題:連続体の基数に関するカントールの問題

これは、数学の「集合論」という分野の問題です。

簡単に言うと、無限の大きさには、数えられる無限と数えられない無限がありますが、その間に別の無限の大きさがあるかどうか、という問題です。

この問題は、真偽を証明することも反証することもできないことが示され、現在は「解決済み」と見なされています。

第8問題:リーマン予想

素数という、1とその数自身でしか割り切れない特別な数の並び方に関する問題です。

素数の分布を予測する「リーマンゼータ関数」のゼロ点がすべて特定の直線上に存在するという予想で、もしこれが証明されれば、素数に関する多くの謎が解明されると考えられています。

もし解決されれば、暗号技術や情報セキュリティに大きな影響を与える可能性があります。実は現代の暗号の多くは「素数の分布が複雑であること」に依存しているからです。

この問題は現在も未解決です。

第10問題: ディオファントス方程式の可解性の決定問題

「整数解が存在するかどうか」を決定する一般的な方法は作れるのか?という問題。

結論としては「不可能」であることが証明されました。
つまり、ある種類の方程式について「解けるかどうか」を機械的に判定するアルゴリズムは存在しないのです。

方程式の種類によって、様々な解法を選別して判定するしかないという結論になりました。

これは「計算可能性」の限界を示す結果であり、現代のコンピュータ科学にも影響がありました。。

第12問題:クロネッカーの青春の夢

「代数体(ある種の数の世界)に関する理論を拡張して、もっと広い数の世界を支配する理論を作れないか?」という問題。

クロネッカーという数学者は「複素数の世界を完全に理解できる理論を作りたい」という夢を抱いており、それを「青春の夢」と呼んでいました。

もしこれが完全に解決されれば、「数」というものの理解が飛躍的に深まり、暗号理論や数論幾何学に大きな影響を与える可能性があります。

未解決の部分も多く、今なお研究が進む「数学ロマンの極み」といえるテーマです。

クロネッカーの青春の夢についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、よかったら御覧ください。

結局、いくつ解決したの?

ヒルベルトが23の問題を発表してから100年以上が経ちました。

その間に、多くの数学者がこれらの問題に挑み、その多くが解決済みとなっています。

ただし、注意が必要なのは、ここでの「解決」が必ずしも「解けた」という意味ではないことです。

たとえば、前述の第1問題のように「証明も反証もできない」ということが証明された場合も、「解決」と見なされます。

また、いくつかの問題は、その内容が曖昧だったり、その後の数学の発展によって別の問題へと枝分かれしたりしたため、単純に「解決した・していない」と分類するのが難しいものもあります。

現在、完全に解決済みとされているのは、23問のうち半分以下と言われています。リーマン予想のように、現在も多くの数学者が証明に取り組んでいる未解決の問題も、まだ数多く残されています

これらの問題は、私たちが当たり前のように使っているスマートフォンや、将来のAI、宇宙開発など、私たちの暮らしの根幹を支える数学の進歩に、今もなお影響を与え続けているのです。

まとめ

今回は、20世紀の数学を切り開いた「ヒルベルトの23の問題」について解説しました。

ヒルベルトの23の問題は、数学者たちの挑戦意欲を掻き立て、100年以上にわたる数学の発展を促しました。

その多くが解決された今も、いくつかの問題は未解決のまま残されており、今日もどこかで、この難問に挑んでいる数学者がいるはずです。

「解けるか解けないか」というシンプルな問いかけが、世界中の人々の知的好奇心を刺激し、人類の知を前進させている、そう考えると、なんだかワクワクしますね!

なお、ヒルベルトの23の問題の一つ、クロネッカーの青春の夢はそれ単体でもかっこいい単語として、こちらの記事で紹介していますので、よかったら続けて読んでいってくださいね。

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