響きがかっこいい単語、今回のテーマはプラセオジム!
水素やヘリウムなんかと同じく元素の一つですが、聞いたことないという方がほとんどではないでしょうか?
実はこの元素、現代のハイテク社会を支える重要な素材として活躍しています。
特に、スマートフォンから電気自動車、工業用ロボット、レンズやサングラスまで、私たちの身の回りにあるもの性能向上に一役買っているんです。
今回はそんなプラセオジムの用途や特徴について、化学がさっぱりな人にとってもわかりやすく解説していきます!
「プラセオジム」のことば診断
当サイトでは、響きがかっこよく、知的好奇心をくすぐる珠玉の単語を厳選して紹介しています。
今回テーマ「プラセオジム」について、「身近さ」「レア度」「難解度」をそれぞれ診断してみました!
身近さ:3.5(どれくらい身近な世界の話か)
日常生活で「プラセオジム」という言葉を耳にする機会はまずないでしょうが、私たちの生活を支える技術に欠かせない元素のひとつとして身近なところで活躍しています。
レア度:4.5(日常生活での遭遇頻度)
理科や科学の専門分野にいない限り、日常会話や身近な所で見聞きすることはほぼない単語です。
難解度:3.0(言葉の意味理解の難易度)
元素としての名前や用途を簡単に知るだけなら特に難しい話はありません。
プラセオジムって何?
プラセオジムは原子番号59の元素で、元素記号はPr。希土類元素の一つです。

銀白色の金属で、比重は6.77、融点は935°C、沸点は3020°Cという性質を持っています。
比重 とは、「その物質の重さが水と比べてどれくらいか」という指標です。つまり、プラセオジムは同じ体積の水と比べて6.77倍重いということになります。
なお、よく見かける金属の比重はこんな感じです。
- アルミニウム:2.70
- 鉄:7.87
- 銅:8.96
- 金:19.3
- プラチナ:21.4
こう見ると、プラセオジムは金属の中ではそこまで重くはないのがわかりますね。(それでも水の6.77倍もあるので十分重いですが!)
さらにプラセオジムは レアアース に分類される元素の一つ。
レアアースとは名前の通り地球上にはあまり存在しないレアな元素です。
レアだからこそ資源問題なんかも抱えています(後述)
プラセオジムの特徴
プラセオジムを知らなかった人も、ネオジムなら聞いたことがあるのではないでしょうか?
ネオジムは強力な磁石に使われますが、プラセオジムも特性や用途はネオジムに似ています。自然界では、バストネサイトといった鉱石にネオジムとプラセオジムが一緒に含まれていることが多いです。
プラセオジムも磁石としての性質を持っています。単体ではそれほど強い磁力はありませんが、ネオジムなど他の元素と組み合わせることで、単体よりも少し強力な磁石を作ることができます。
ちなみに、以前紹介したジスプロシウムも同じように、ネオジム磁石の性能を高めるために使われます。
ネオジム磁石は高温になると磁力が下がってしまいますが、ジスプロシウムを混ぜることで高温時でも性能が低下しにくくなるんでした!
一方、今回のテーマのプラセオジムは耐熱性の向上にはあまり効果がないため、モーターなど高温になる部分にはジスプロシウムが使われるのが一般的です。
また、プラセオジムは光学的にも優れた特性を持っています。
特定の波長の光を選択的に吸収する性質があり、これがレンズやカメラ用の色付きフィルター、サングラスやゴーグルに応用されます。
たとえば、スキー用ゴーグルや運転用サングラス、釣り用の高性能レンズなどに微量添加されることで、眩しさを抑えつつ視界のコントラストをはっきりさせることができるのです。
プラセオジムの用途
プラセオジム入りのネオジム磁石は、以下のような高性能が求められる製品で磁石部分に使われています。
- 電気自動車やハイブリッド車のモーター
- 風力発電機
- 産業用ロボット
一方で、一般向けの安価なネオジム磁石には、プラセオジムはほとんど含まれていません。
100円ショップで売られている小さな磁石や、冷蔵庫に貼るマグネットなどでは、コストを抑えるためにプラセオジムは使われていないのが一般的です。
また、前述の通りプラセオジムは光学特性にも優れているため、スキー用ゴーグルや運転用・釣り用サングラスのレンズに微量添加されることがあります。
プラセオジムをめぐる現代の課題
プラセオジムには現代社会が直面している複雑な問題があります。それは供給の偏りと環境問題です。
ジスプロシウムもそうでしたが、プラセオジムも生産の大部分を中国が担っています。
これは地政学的なリスクを生み出しており、国際情勢の変化や中国のきまぐれによってプラセオジム不足が起こる可能性があります。
実際に2010年には中国が希土類元素の輸出を制限したことで、世界中の製造業が大きな影響を受けました。
まとめ
今回は響きがかっこいい単語としてプラセオジムについて紹介しました。
日常生活ではあまり耳にしない元素ですが、私たちの身の回りの先端技術を支える存在です。
希少性のため資源問題もありますが、独特な性質により代替が難しく、今後も私たちの便利な生活において貴重で重要なポジションに居続けることでしょう!
普段は意識しないプラセオジム、こうした元素があるおかげで便利な生活が出来ていること、よかったら覚えておいてくださいね。



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