響きがかっこいい単語、今回のテーマはイマキュレートイニング!
野球好きなら「ノーヒットノーラン」や「完全試合」という言葉は聞いたことがありますよね。でも「イマキュレートイニング」となると、それなりの野球好きでも聞き馴染みのない言葉かもしれません。
実はこの記録、ノーヒットノーランよりもはるかに達成例が少なく、プロ野球の世界でも歴史上わずか22人しか成し遂げていない超絶レア記録なんです。
「イマキュレートイニング」のことば診断
当サイトでは、響きがかっこよく、知的好奇心をくすぐる珠玉の単語を厳選して、中学生から大人までわかりやすく紹介しています。
今回のテーマ「イマキュレートイニング」について、「身近さ」「レア度」「難解度」をそれぞれ診断してみました!
身近さ:3.0(どれくらい身近な世界の話か)
言葉自体は知らない人も結構いると思いますが、野球の記録の話なので野球が好きな人にとっては身近な存在です。
レア度:4.0(日常生活での遭遇頻度)
イマキュレートイニングが達成されると、スポーツニュースで話題になることがあります。
しかし、非常に稀な記録なので、頻繁に聞くことはありません。
難解度:3.0(言葉の意味理解の難易度)
野球の基本ルールを知っていれば意味は理解しやすい言葉です。
逆に野球に詳しくない人にとっては少し難しく感じるかもしれません。
イマキュレートイニングって何?
イマキュレートイニングとは、1イニングで3人の打者から連続して3球のストライクのみによる三振を奪い、その3人の打者との対戦だけでイニングの投球を完了することです。
野球好きの方であれば三者連続三球三振といえばわかりやすいかもしれません。ただし、厳密には違うので、細かいルールについては後述します。
英語では「Immaculate Inning」と書きます。「Immaculate」は「汚れ一つない、清潔な、完璧な」といった意味を持つ英単語です。
イニングは野球用語で、攻撃と守備を1回ずつ行うのが1イニング。9イニングで1試合が終了します
つまり投手がたった9球で3人の打者を三振に斬る、文字通り「完璧な」イニングということですね。
どんなときに使われる言葉なのか
イマキュレートイニングという言葉が登場するのは、主に野球中継や野球記事での解説です。
この記事作成時点では2025年6月22日に横浜DeNAベイスターズの助っ人外国人選手、ローワン・ウィック選手が達成して話題になりました。
達成した瞬間、中継で実況が「三者連続三球三振!イマキュレートイニングです!」と言っていました。
イマキュレートイニングの定義とルール
前述の通りイマキュレートイニングは三者連続三球三振に似ていますが、単に「3人を三球三振に打ち取る」だけでは不十分で、それ以外にもいくつかの条件があります。
イマキュレートイニングの条件
- 9球すべてがストライクである(ボール球はNG)
- そのイニングの最初から3人の打者と対戦する必要がある(途中交代での登板はNG)
- ランナーを出していない状態で始まる必要があります
ファウルボールはどうなる?
「ファウル、ファウル、空振り」の場合でも、3球で三振を取っていればイマキュレートイニングとして認められます。ストライクカウントが0か1であれば、ファウルボールもストライクとしてカウントされるからです。
「ストライクゾーンから外れた球がファウルになった場合」も同様で、打者がバットに当ててファウルにした場合はストライクとしてカウントされるため、イマキュレートイニングの条件を満たします。
ただし「2ストライクから一度でもファウルボールがあった場合」は、1人のバッターに対する投球が3球を超えてしまうためイマキュレートイニングではなくなってしまいます。
要するに、イニングの頭からランナー無しでスタートした状態で、各打者を正確に3球ずつで三振に取り、合計9球でイニングを終えることが条件。
その9球の内容がストライクであれば、空振りでも見逃しでもファウルを挟んだとしても、イマキュレートイニングとして成立するのです。
他の記録と比べてどのくらいレア?
野球の有名な記録と比較してみると、イマキュレートイニングのレア度がよくわかります。
ノーヒットノーラン
日本プロ野球では90人が合計102回達成しています。9イニング(場合によっては延長戦も)を通して相手チームに安打も得点も許さない記録です。(四死球やエラーによる出塁は許される)
完全試合
16人の達成者がいます。ノーヒットノーランよりもさらに厳しく、四死球やエラーでの出塁も一切許さない記録です。
イマキュレートイニング
日本プロ野球では2025年6月27日時点で22人(24回)が達成しています。
つまり、ノーヒットノーランが102回、完全試合が16回に対して、イマキュレートイニングは24回。
完全試合ほどではないとはいえ、ノーヒットノーランよりも遥かに達成者が少ない記録です。
1試合分の記録と1イニングの記録という違いはありますが、単純に回数で比較すると最もレアな記録なんです。
メジャーリーグでの状況
メジャーリーグ(MLB)での達成者は118人(2025年6月時点)となっています。
日本よりはだいぶ多いですが、メジャーリーグでのノーヒッターの達成者が250人以上と考えるとやはり十分にレアな記録といえるでしょう。
最近では2025年6月20日のドジャース対パドレスの試合で先発の山本由伸投手が日本人初の「イマキュレートイニング」をラスト1球が誤審と思われるジャッジによってボール判定されてしまい、達成を逃してしまいました。
記録の価値と意味
ノーヒットノーランや完全試合が「試合全体を通しての完璧さ」を表すのに対し、イマキュレートイニングは「1イニングでの究極の効率性と完璧さ」を表しています。
一応認識しておきたいのは、記録としての性質が違うということ。
ノーヒットノーランや完全試合は9イニング(場合によってはそれ以上)という長時間にわたって高い集中力と技術を維持し続ける必要がある一方で、イマキュレートイニングは短期間での完璧な瞬間を切り取った記録といえるでしょう。
また、実戦での投球戦略を考えると、2ストライクまで追い込んだ後は意図的にボール球を投げて打者のタイミングを外すという戦術も一般的です。
つまり、技術的には三球三振を狙えるものの戦略的にあえて狙わない場面も多いため、イマキュレートイニングの達成には投手の技術だけでなく、試合状況や戦略的判断も大きく影響する記録なのです。
まとめ
今回は響きがかっこいい単語としてイマキュレートイニングについて解説しました。
「完璧な」という意味を持つこの言葉は、まさにその名の通り完璧な投球でしか達成できない超レア記録でした。
野球好きでも知らない人が多いこの記録、実は近年の投高打低も相まって、記録達成の頻度が若干上がってきているようです。
今後野球を見るときは2球で追い込んだ後の心理戦にも注目してみると、更に野球が楽しく感じられるかもしれません。



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